ピコピコ電脳記

統合失調症とかゲームアニメの話を少々

後悔

あとから思い出して、胸が痛むことがいっぱいある。胸が痛むというよりは、記憶が私を矢のように貫いて、口から血を流し、息苦しさと動きづらさを感じるのだ。私はちょっとしたことでも気にする方で、そういった自分を納得させることは難しい。きっと私の成長が足りないのだろう。

その中でも一際後悔しているのが、大学を辞めたことだ。今は地元に帰って大学生をしているが、正直雰囲気が好きじゃない。友人と話していても返事が返ってこないし、全体的に暗い霧がかかっているように見える。覇気も元気もない。建設的な話題をするなど、到底無理な空気だ。それに、私は人付き合いがとても苦手だ。人と話すのは疲れるし、怖いし、落ち着かない。電話や文字での会話なら平気なのだが、顔を合わせて話すのがどうにもつらい。仲の良い友人とさえ、飲みの席はつらいものがある。そんなわけで、前の大学の方が楽しかったわけだ。話をしたらきちんと応対してくれる。建設的な話題もできる。みんな明るい。それなのに、私はなぜ辞めてしまったのだろうか。半年間大学に行かなくて、単位は一つも取れなかった。行きたくて行きたくてしょうがなかったのに、毎日家から出られず、どうすればよいかわからなかった。家族に相談しても、ただ頑張って行きなさい、としか言われなかった。大学の保健センターでカウンセリングも受けた。なのにちっとも良くならなかった。むしろ悪くなっていった。最初の2ヶ月は大学に行けたけど、それからは家からも出られなくなり、カウンセリングもやめたし病院も行けなくなった。完全な引きこもりである。食事も適当にコンビニ弁当や定食屋で1日一回程度。それ以外は寝るかアニメを観るかゲームするかだった。完全に昼夜逆転して、綺麗な空が一瞬でぱっと明るくなる時は毎日絶望し、また寝るのが日課だった。

結局私が大学を辞めるきっかけになったのは、親に連絡がいったからだった。私が入学料を払い忘れていて、大学からの連絡を一切無視し続けた結果、指導教員がその旨と私の状況を伝えたのだった。私の兄も躁鬱で大学を辞めているので、家族の決断は迅速だった。大学を辞めて帰ってこい。それしか言われなかった。なんで相談してくれなかったのか、とも言われた。私は相談したんだけどあなたたちが一蹴したんじゃない。私はひとりだった。今になって思うのは、半年休学して様子を見ればよかったのだ。大学をすぐに辞める必要なんてなかった。でもその時の私にはもう考える力はなかった。とても後悔している。まず一に、学歴が大きく下がったこと。金銭的な理由もあり、今は実家から通える範囲の大学に通っているから、選択肢はひとつしかなかったし、そのおかげで偏差値を10以上下げることになった。もちろん学歴もあるが、先ほども述べたように、建設的な話ができない。日常会話にもズレを感じる。

それから、分野の選択。以前は心理学を専攻していたのだが、私は大学を辞めてしまった。それを心理学と結びつけてしまい、私は心理学に向いていないのではないか? と勝手に思って、進路を変更したのだ。もちろん、高校の時点で、情報工学をやるか心理学をやるか迷っていた。しかし最終的に選んだのは心理学だ。それを覆したはいいものの、出願も全て終わってから、悪い夢が覚めたような気分になった。私の本当にやりたかったことは、心理学ではなかったのか? 人の心を科学的に捉えることを永遠の課題にしていたはずだったのに。心理学に興味を持ったのは中学の頃。私が実際に不登校でカウンセリングを受けたのがきっかけだった。心の仕組みについてもっと知りたいと思った。はずだったのに。今になってとても後悔している。私は大学を辞めた恐怖から自分の心を避け、逃げるように習ってもいない数Ⅲと物理を独学で学び、そして大学に合格してしまった。合格してしまったのだ。そりゃ偏差値を10も下げたんだから落ちるはずがなかった。自分の心に気がついてから、試験の日まで一切勉強しなかった。それなのに受かった。もうこれが私の運命なのだと受け入れるしかない。

それからもうひとつ。再入学という選択肢があったことを最近になって知った。今の状態なら、一人暮らしでもやっていけただろう。お金の工面も、多分なんとかなった。本当に私は、バカで、どうしようもない人間だったのだ。子どもだったのだな、と今になってすごく思う。まあ今まで18歳で、ずっと親に守られてきたのが、段階的にではなく急に大人になれと言われても無理な話だ。でもそれができる人が、周りにはたくさんいた。それが当たり前だったのかもしれない。私にはその当たり前ができなかった。

チャンスはまだあるといえばある。大学院の選択だ。大学院で、外の研究室に入ればよい。しかし私にはもうその気力も学力もない。当時一番得意だった英語は、どういうわけか綺麗さっぱり忘れてしまい、今では簡単な絵本くらいしか読めなくなってしまった。講義の内容なんてとんでもない。わかるはずがなかった。これから勉強すればまだ間に合う? 平日は大学に行って帰ってくるのが精一杯で課題も碌にできない私が? 無理だな。私は大きなチャンスを逃した。私はこれから惨めに生きていくのだろうか。昔から私には勉強しか取り柄がなかったのに、その勉強も、今はアホな大学生ですとレッテルを貼られ、それをはがすだけの気力が、私にはない。色んなもののせいにしたい。環境、病気、自分の心の弱さ。気持ちの整理をつけるためにこの文章を書いた。まだ受け入れられない。時間がかかりそうだ。こうまでして生きていく理由などあるのだろうか。毎日大学に行くのはとてもつらい。人と話さなければならないし、前に立たされての発表も多い。嫌になる。いっぱいいっぱいだ。うわべの付き合いを強いられるし、まあ社会に出たらもっと大変なんだろうな。大学院に行けないなら、良い労働環境は望めない。このまま社畜になって、一生を終えるか。それもいい気がする。もう何でもいいや。私の幸福などどこにもありませんでした。もう私には、希望も、未来も、ありません。ただ生かされて、そうして死んでいくのです。死さえ選べない。アンドロイドになりたかった。心を持たぬアンドロイドに。